大好きなものだからこそ「エシカル」に!

とうとう梅雨入りしましたね。緑が瑞々しく、アジサイも鮮やかな季節です。
社会もWithコロナの体制で動き出しています。感染防止対策は今や当たり前。制限付きでもイベントや出社勤務が可能となっていますね。
回数を重ねてもイマイチZoom会議が苦手な私は、リアル対面打ち合わせが増えて、少しホッとしていますが、外出機会が増えて感染不安も増え…。

そんな時に元気をくれるのが、オフィスで楽しむコーヒーとチョコレートのブレイクタイム。美味しいチョコレートは自分へのご褒美です。しかし、このブレイクタイムが色んなことを考える機会になりました。
今回は、コーヒーとチョコレートのほろ苦いお話です。

美味しい・悲しい・なんとかしたい!

仕事でカリカリしている私を落ち着かせてくれるコーヒー、幸せな気持ちとヤル気を出させてくれるチョコレート。しかし、その原材料には悲しい問題が秘められていました。

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まずは、コーヒー。
コーヒーの生産国は、ほとんどが発展途上国といわれる国々。しかもコーヒー豆の買取価格は、生産国ではなくニューヨークとロンドンの国際市場で決められています。国際市場には投機マネーなども流入しますから、高騰や暴落など価格が激しく変動。マーケット情報の入手や市場への販売手段を持たない小規模農家たちの多くは、中間業者に頼らざるを得ず、時には、生活苦や子どもを学校に行かせるだけの十分な利益を得られないということが起こっています。

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そしてチョコレート。
チョコレートの原料であるカカオも産地は発展途上国。1400万人もの人々がカカオ生産で生計を立てていると言われています。その生産地が抱える深刻な問題の1つが「児童労働」。その数は約1億5,200万人ともいわれ、実に世界の子どもの10人に1人にあたり、中には他国から誘拐され奴隷として売られて強制的に働かされているという報道もあります。さらに、新型コロナウィルスの世界的な大流行がきっかけで、その数は増加傾向とも。

学校に通って学び、友達と遊び、将来の夢を描くこと、そんな、日本では当たり前の日常が彼らにはありません。児童労働が起こる要因は、多くの場合、経済的「貧困」と言われています。

安くて美味しいものを提供するための企業努力や投資家の利益優先思考は世界共通・普遍ですが、その陰で生産国の子供達が人間らしい生活を奪っているという現実があります。
私が楽しんでいるコーヒーやチョコレートは生産国の子供達の血と汗と涙でできているとしたら…。
なんとかしたいという思いを抱えていたときに、偶然取材でお話を伺った「認定NPO法人フェアトレード・ラベル・ジャパン」の中島佳織さん。「フェアトレード」が生産国の貧困や児童労働の問題を解決する手法の一つであることを教えていただきました。

フェアトレードとエシカル消費と。

「フェアトレード」が目指すものとは何か、フェアトレード・ラベル・ジャパンのホームページから引用します。

途上国で生産された日用品や食料品が安い価格で販売される一方、生産国ではその安さを生み出すため、正当な対価が生産者に支払われなかったり、生産性を上げるために必要以上の農薬が使用され環境が破壊されたり、生産する人の健康に害を及ぼしたりといった事態が起こっています。
生産者が美味しくて品質の良いものを作り続けていくためには、労働環境や生活水準が保証され、また自然環境にもやさしい配慮がなされる持続可能な取引のサイクルを作っていくことが重要です。

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フェアトレードとは直訳すると「公平・公正な貿易」。つまり、開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することにより、立場の弱い開発途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す「貿易のしくみ」をいいます。

フェアトレードは、原材料の貿易のこと、では、消費者である私はどうすればいいのか?
その答えは「エシカル消費」にありました。

エシカル(ethical)とは、「倫理的な」という意味。法的な縛りはなくとも、多くの人が正しいと思っていることで、本来人間が持つ良心から発生した社会的規範です。その概念を根底にした消費が「エシカル消費」。フェアトレード、オーガニック、地産地消、障がい者の支援、応援消費、伝統工芸、リサイクル・アップサイクル、エシカル金融など間口の広い消費の形を持っています。


不公正な世界の現状があるのなら、なんとかしたい。少なくとも私の「買う」がアンフェアな問題に加担したくない!だから、商品を手に取るときにはバックボーンを考えたい、想像したいと思います。日常の消費行動全てとはいかないまでも。

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最近は、フェアトレードマークが付いていたり、産地や被災地応援マークがついていたりしますので商品選択肢の一つに入れています。また、日本はエシカル消費後進国らしいので、お店で「フェアトレードですか?」「エシカル商品ですか?」と聞いて、小売業への意識付けをしています。
私の小さな声が届くことを願って。

昨年からフェアトレード・スレイブフリーのコーヒーとチョコレートを買っています。ネットで買えるので便利ですし、お店も増えています。スッゴく美味しいです!!
やっぱり、コーヒーとチョコレートは幸せの味がしないとね。
チョコレートは日本の大手製菓メーカーもフェアトレードに取り組んでいますから、一度手に取ってみてください。

フェアトレードについてはコチラ
フェアトレードジャパン|fairtrade japan|公式サイト

エシカル消費についてはコチラ
Home – 一般社団法人エシカル協会

のんちゃん

のんちゃん

広告代理店を経て、代理店時代の仲間と広告・イベント・販促の企画と制作会社を立ち上げ、日々動き回るアラ60女子。
元気の素は「できるかできないかじゃなくて、ヤルか、ヤラないかだ!」。