今年(2025年)8月1日、娘と3歳&7か月の孫と一緒に香港へやって来ました。
娘が大学院で学ぶため、そのサポートとして1年間こちらで暮らす予定です。
新たな地での孫たちとの日々は、私にとって、とても貴重な時間。
せっかくの機会なので、香港での暮らしの中で感じた魅力や驚きを、お伝えしていきたいと思います。
今日のテーマは、香港で出会った二つの買い物風景です。
香港で暮らし始めて驚かされるのは、買い物の場の多彩さです。
路地裏の市場から、冷房の効いたスーパー、そして巨大ショッピングモールまで。街を歩くだけで、昔から今までの香港の姿が重なって見えてきます。
市場からスーパー、そして昔の思い出
かつて香港では、買い物といえば「街市(ウェットマーケット)」。朝早くから野菜や果物が山積みになり、肉や魚が豪快に並び、人々が声を張り上げ、値段交渉をする姿は当たり前の日常だったとか。
1970〜80年代に入ると、外資系のスーパーが登場。ジャーデイン系列の店はその象徴で、冷房の効いた明るい店内に並ぶ輸入品は、当時の香港人にとってちょっとした憧れ。
庶民的な市場と、モダンなスーパーの共存が始まったそうです。
市場を探検!エネルギーの宝庫
ホンハムの市場に足を運んでみました。
肉売り場では、豪快に並ぶ塊肉。吊るされた肉を、包丁を巧みに操って切り分けていく姿に思わず足がすくみます。迫力満点。
魚屋では、ぴんぴんと元気に跳ねている魚やイカが氷の上に並び、これにもびっくり。「新鮮すぎる—」と苦笑したほどです。
こんな市場風景。ここでの買い物は、日本人にはなかなかハードルが高いのですが、地元の人にとっては、そのすべてが“鮮度の証”。
市場は今も、香港の人たちの暮らしを支える大切な舞台なんです。


そんなびっくりする肉や魚の市場に比べると、野菜や果物のコーナーは色鮮やかで心が躍ります。
山積みの青菜や南国の果物、売り子の威勢のいい声。
市場は、歩いているだけで香港の人々の暮らしを肌で感じることができます。
住んでいる楽しさ、というより、旅をしているような高揚感さえ感じます。

スーパーを探検!異邦人の心の支え
市場の後立ち寄ったスーパーでは、空気が一変。
明るい照明と涼しい店内に整然と並ぶ輸入品。
イオンやドンキーなどでも日本の調味料やお菓子が手に入り、異国暮らしに小さな安心を与えてくれます。駐在員にとって安心できる買い物場所。市場よりスーパーを利用するのもわかります。
私自身も、普段の買い物はついこちらに足が向きそうです。


香港の買い物には「市場の活気」と「スーパーの便利さ」が同居しています。
その背景には、昔の香港を支えた街市や、ジャーデインに代表される近代化の歩みがあります。
シニア世代には懐かしい市場の光景が心に響き、今のスーパー文化には新しさがあります。
香港という街の懐の深さをしみじみと感じました。
これからも、こんな香港探検をお伝えしていきたいと思います。お楽しみに。